イトウさんのちょっとためになる農業情報

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イトウさんのちょっとためになる農業情報・番外編『土壌診断結果の入力』

イトウさんのちょっとためになる農業情報

 

こんにちは。アグリノート・サポートチームです。

先日リリースされた「土壌診断記録の入力・確認機能」について、Facebookページの連載企画『元普及指導員・イトウさんのちょっとためになる農業情報』の番外編として、効果的な記録の入力方法と、入力した土壌診断結果の見方をご紹介します。

土壌診断結果の入力

アグリノートに土壌診断結果の入力、閲覧機能が追加されました。
今回と次回の2回に分けて機能の詳細を説明していきます。

まず今回は土壌診断結果の入力方法を解説します。

土壌診断結果の入力画面では、次の項目が入力できます。

  1. 日付(必須)
  2. 作付・区画(必須)
  3. 圃場区分
  4. 診断データ(必須)
  5. 写真
  6. 添付ファイル
  7. メモ

これらを入力していく上で特にポイントとなるのはつぎの3点です。

  1. 圃場と作付の指定方法
  2. 診断基準の設定
  3. 診断結果の入力

順番に説明していきます。

圃場と作付の選択

診断日の入力を終えたら、【作付・区画】を選択しましょう。ここでは他の記録と同じように作付と区画(圃場)を選択します。

 

01圃場選択モーダル

 

他の記録は作付単位でまとめられることが多いので、作付を統一すべきか悩むかもしれません。
しかし土壌診断については心配はいりません。

土壌診断結果の閲覧画面では作付の種類に関係なく、その圃場の記録を統一して閲覧できるようになっています。
つまり圃場さえ揃えておけば、作付が違っても、あるいは作付の指定なしでも便利にご利用頂けます。

診断基準の設定

土壌診断の重要な要素のひとつに診断基準値があります。
土壌診断の結果は基準値と比較してはじめて価値がでるものと言っても過言ではありません。

アグリノートでは、【圃場区分】の単位で診断基準値を設定・参照できるようになっています。
土壌診断結果の入力時に圃場区分を設定しておけば、閲覧画面で基準値との比較がより行いやすくなります。
圃場区分の設定は省略することもできますが、あとで閲覧するときのために設定しておくことをお勧めします。

診断基準は都道府県ごと、作目ごとに細かく定められています。アグリノートはこれを自分で設定できるようになっていますが、はじめての方も簡単に使い始められるよう、国の指針である 「地力増進基本指針」 に基づいて作成した診断規準値をはじめから登録してあります。

 

02基準値選択モーダル

 

この規準は圃場区分と土壌の種類に応じて定められています。
土壌の種類は農研機構が公開している日本土壌インベントリーで確認できます。
よく分からなければ土壌の種類が書いてない基準値を選択してください。これは、土壌の種類ごとの基準値をまとめて、少し緩めの規準としたものです。

– 日本土壌インベントリー(農研機構)
https://soil-inventory.dc.affrc.go.jp/

国の指針に基づいた基準値は、都道府県別、作物別に作成された基準値と比べると粗いものになります。
都道府県別、作物別の基準値の公開状況は自治体により若干異なりますが、農林水産省のWebサイトに情報がまとめられています。

– 都道府県施肥基準等(農林水産省)http://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/hozen_type/h_sehi_kizyun/

このような情報に基づいて、独自の診断基準を登録して使用することもできます。基準値を追加したい場合は右上の[+追加]をクリックしてください。

 

03基準値選択モーダル2

 

クリックすると、基準値を設定する画面が開くので、必要な項目を入力し「登録」をクリックで新しい基準値が登録されます。もし測定項目で不足しているものがあれば、この画面で追加することもできます。

 

04基準値追加モーダル

 

診断結果の入力

診断結果は[診断データの入力]から入力します。
一般的な土壌診断の項目ははじめから入力できるようになっていますが、不足している場合は右上の[⚙診断項目の設定]から[+追加]で好きな項目を追加できます。

また、石灰苦土比、石灰加里比、苦土加里比は、交換性石灰・苦土・加里の値から自動的に計算されます。
同じように、石灰・苦土・加里飽和度、塩基飽和度は、交換性石灰・苦土・加里の値とCECから自動的に計算されます。計算結果は入力欄の下に表示されます。

 

05診断結果入力欄

 

その他(写真、添付ファイル、メモ)

土壌診断結果には施肥量の目安など、測定値以外の情報が含まれている場合もあります。
このような情報を保存しておきたい場合には、写真やファイル添付、メモ欄を活用してみてください。

 

 


いかがでしたでしょうか。
より具体的に診断結果の入力手順をご案内いただきましたので、お手元に診断結果がある方は是非アグリノートに登録し、今後の結果検証にご活用いただければと思います。

次回は閲覧画面についての解説を予定しております。どうぞお楽しみに!