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トップページ 導入事例 TOPページ掲載 勘と知識を記録データが補ってくれる。蓄積したデータはノウハウ共有や事業計画にも役立ちます。

勘と知識を記録データが補ってくれる。蓄積したデータはノウハウ共有や事業計画にも役立ちます。

北海道河東郡農事組合法人 西上経営組合

この事例のポイント!

  • 記録を残す必要性をスタッフ皆で共有し、活用できる記録データを蓄積
  • 過去の記録と経験に基づき、客観的に打ち手を判断
  • データを出力して総会資料を作成。スタッフ間の情報共有に活用

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ITを活用した方が楽になる!? 手書きの日報からアグリノートに移行して何が変わり、何を得られたのか

畑作が盛んなことで知られる北海道の十勝平野。西上経営組合様はその北西に広がる高原で畑作に取り組まれています。アグリノート歴は無料プランの開始から数えると7年ほどの大ベテラン!経営組合という組織でどのように記録を管理されているのか、紙の日報からアグリノートに移行してどのような変化があったのか、代表の上原様と菅原様、高橋様にお時間をいただき、細かくお話しを伺いました。『記録データを事業計画に活かしたい』という言葉から、強い意欲を感じます!

データとして活用できる記録を残すには、記録作業を大事な業務と捉えてもらうことが必要です。

– アグリノートをはじめたきっかけをお伺いできますか?

「きっかけは、十勝エリアを対象とした営農サービスの実証試験のモニターに応募したことです。」

– モニターに応募されたということは、管理の仕方などに課題を感じられていたということでしょうか。

「そうですね。アグリノートをはじめるまでは手書きで作業日報を作成していましたが、記録はするものの農協に帳票を提出して終わりで、それ以外には活用できていませんでした。実証試験のお話しを聞いて、ITを活用した帳簿管理に切り替えたい気持ちもありましたし、紙に残すよりIT管理に移行した方がいろいろ楽になるのが想像できたので、これまでのやり方を変える良い機会だと思いました。」

– アグリノートの運用はスムーズにできましたか?

nishikami-image_01「抵抗なく受け入れてもらえたようで比較的スムーズに移行できました。ただ、やはり最初の頃は記録することを忘れて記録が抜けてしまうこともあって、実証試験の取り組みなのでしっかり入力してもらうよう皆にお願いしました。記録をデータとして活かすにはそもそも記録が入力されていないといけないので、重要な業務のひとつと捉えてもらうことが重要だったと思います。」

– スタッフのみなさんはどのように記録をつけられていますか?

「記録は個々に入力してもらっています。記録するタイミングもおまかせで。作業後の休憩中にすぐに記録する人もいれば、家に帰ってから記録する人もいます。最低限のルールとして【記録の入力は作業後3日以内】と定めています。最終的に営農課長(作業管理を担当)が記録の有無と内容をチェックしています。」

データが経験を補い、より具体的に作業の流れをつかめるように。記録に基づく判断と情報共有ができます。

– アグリノートを使うことで日々の業務に変化はありましたか?

「大きな変化は営農課長の作業負担が減ったことでしょうか。それまでは日報をもとに作業内容をホワイトボードに書き出して確認していましたが、日報は個人個人で書き方が異なるのでどうしても確認に時間がかかります。アグリノートでは皆同じ項目に対し入力するので記録内容が揃っていて、細かいところまで作業内容を確認できるようになりました。」

– 記録の確認や管理はどのようにされていますか?

「作業スタッフは基本的に作業実績を記録することが業務になっています。営農課長はカレンダー画面から記録の抜け漏れがないかを確認しています。シーズンの終わりには記録を出力して、年度締めの総会の資料を作成します。そこで今年度と過去年の作業記録データを比較したりしていますね。代表は航空写真マップからうちの圃場やよその畑を眺めるだけでも楽しいと話していますよ(笑)。」

 


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– 出力機能もうまく利用されていますね。それでは蓄積された記録からどのようなことが見えてきましたか?

「現場での作業内容がデータになって生きてきて、経営にもつながっていると感じています。シーズンを通して作物ごとの作業の流れを把握しやすくなって、作物ごとの人件費も見えてきました。人件費が見えるようになったことは、現場で資材を使って対処するかどうかの客観的な判断に繋がっています。」

– 資材を使用するか、作業者を増やすかの判断に繋がると?

「例えば、殺菌剤のコストが40万円かかるとして、殺菌剤を使用することで収量が増えたり人件費が削減できて収入が80万円になるなら、殺菌剤の費用を回収できますよね。」

– 記録がデータとして残っていることが経営に繋がっていますね

過去の記録が判断材料になって対処できるのは大きいです。データの活用という点では総会の資料作りに使えるのもいいです。これまでの作業から得られた情報を皆で共有できるようになりました。作業自体は経験で理解できるようになりますが、データがその経験を補ってより具体的にしてくれます。データが栽培計画だけでなく今後の事業展開を考えるうえで重要なものになっていますね。」

過去のデータを参考に適切な計画を策定する。データを利活用できれば先行きが明るくなると考えます。

– データを活用した事業展開とは、具体的にはどのようなことでしょうか。

nishikami-image_02「組合では後継者育成などを目的として、定期的に作物担当の配置転換を行っています。その際作業イメージややり方を伝え、スムーズに引き継ぐのがとても重要なのですが、アグリノートで蓄積したデータはノウハウ共有にも役立ちます。その他にも作業者の時期ごとの稼働時間を可視化できるようになったので、『この時期は空いているから別のことに時間を使おう』というふうに作業計画の微修正が可能になりました。また繁忙期の負荷を追えるようになると、どこで機械化を進めるかなどを判断しやすくなると思います。そういった経営計画の参考情報として活用することで、事業の先行きが明るくなると考えています。」

– 今後の西上経営組合さんがますます楽しみです!それでは、今後のアグリノートへのリクエストはありますでしょうか。

「カレンダー画面などで、【去年の今頃はこの作業をしていました】のように過去の同じ時期に行われていた作業実績のお知らせがあるといいですね。過去になぜその作業が行われたのかを補足する情報として、天気や気温も一緒に記録されていると作業実績に情報が補足されます。圃場の写真や映像も合わせて見られるといいですね。」

– 貴重なお話をありがとうございます。本日はお時間をいただきありがとうございました!

(取材:2021年07月15日)

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